ジルコニアとは?近年注目を集めるセラミック治療のメリット・デメリット

2021年6月10日

執筆者:粕谷院長

ジルコニアは、近年注目を集めているセラミック治療のひとつです。人工ダイヤモンドと呼ばれるほど強度が高く、審美性にも優れている新しい歯科素材です。

ジルコニアとは?

ジルコニアは正式名を二酸化ジルコニウムと言います。ジルコニアは、包丁や宇宙船素材に使われるほどの強度と、人工ダイヤモンドとして装飾品に使われるほどの美しさをあわせもった素材です。歯の詰め物や被せ物だけでなく、インプラントなど幅広い歯科治療に使われるようになりました。

ジルコニアと従来のセラミック治療の違いは?

ジルコニアという言葉を聞いたことがない方も、「セラミック」という言葉は耳にしたことがあるのではないでしょうか?セラミックとは、食器や花瓶などでよく使われる陶器のことで、歯科治療におけるセラミックも同じ陶器で作られています。

しかし、従来のセラミック歯には欠点が1つありました。金属に比べて脆く割れやすいことです。特に奥歯の治療や歯ぎしり、食いしばりのある方にはセラミック治療をお勧めできませんでした。

ジルコニアはセラミックの一種でジルコニアセラミックとも呼ばれています。従来のセラミック(陶器)と大きく異なるのが強度です。審美性はもちろん、金属に匹敵するほどの強度を誇ります。そのため、ジルコニアは従来のセラミックでは対応出来なかった症例への対応が可能になったことが従来のセラミックとの大きな違いです。

ジルコニアの5つのメリット

ジルコニアの主なメリットを5つご紹介いたします。

1.虫歯の再発防止

詰め物・被せ物の治療で注意したいのが二次う蝕(虫歯の再発)です。2次う蝕の主な原因は詰め物、被せ物の不適合です。ジルコニアの作成は光学印象とCAD/CAMミリングマシーンを導入し高精密・高精度に作成している為、適合性に優れていますので2次う蝕の抑制が可能です。

2.審美性に優れている

ジルコニアは患者様一人ひとりの歯に合った色調を再現することが可能です。金属のように歯茎の変色を引き起こすこともありません。見た目も自然で汚れが着きにくく、衛生面でも安心して利用できる素材です。

3.身体に優しいメタルフリー

ジルコニアだけでなく、セラミック全般に言えることですが、ジルコニアセラミックは生体親和性がとても高い素材です。近年銀歯により金属アレルギーを引き起こす方もおり問題となっています。

ジルコニアは金属を使用していない「メタルフリー素材」ですので、妊婦さんやお子様、金属アレルギーの方でも安心してご利用いただける素材となっています。

4.強度・耐久性が高い

ジルコニアは、金属と比べられるほど高い強度があるため、前歯だけでなく奥歯にも適応できます。また、金属よりも劣化しにくく、他のセラミック(陶器)に比べて強度・耐久性に優れます。

ジルコニアにはメーカー保証が付いているということも多くなりました。当医院使用メーカーにおいては5年保証となっています。

5.幅広い歯科治療に使用可能

虫歯治療に伴う詰め物・被せ物・義歯・入れ歯・インプラント・ブリッジなどで使用可能です。前歯はもちろん、従来のセラミックでは難しかった奥歯にも適応できます。

ジルコニアのデメリット

デメリットの一つとして、治療の金額があげられます。ジルコニアは保険適用外の治療となりますので、銀歯などの保険適用できる治療よりも高額になってしまいます。

ジルコニアやセラミックは歯を削る量が金属に比べ多少多くなってしまうと言われますが歯を削る量は歯の状態、虫歯の大きさ、神経の有無などによって異なりますので一概には言えません。

色の選び方や色の合わせ方のポイントは?

事前にどのような色調にされたいかはもちろんお聞きしていますが、ポイントはご自分の考えを遠慮なく伝えることが重要です。お口全体に被せ直すなどの場合を除いて基本的には現在のお口の中の歯の色を参考に写真撮影し技工士と相談して作成してゆきます。

ジルコニアは変色するのか?

ジルコニアは長年使用しても変色はありません。

ジルコニアにする場合気を付けることは?

せっかく綺麗なジルコニアセラミック治療をするのであれば長く使いたいですよね。

被せる前や後の歯周病治療や噛み合わせのチェックなどが長く使うためのポイントとなります。定期検診や歯茎のケア方法などをしっかり教えてくれる医院を選択することをお勧めします。

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